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第2の故郷〜スペイン〜108
「数学ですか」とロベルトが言うと、彼は気がついたようにカバンの中から教科書らしき本を出した。
「これがわかりますか?」とロベルトは私に問題を見せた。
問題を見ると、簡単な指数計算の問題だった。
私は計算用紙をもらい数問をスラスラロベルトの前で解いて見せた。
「ファンタスティコ!」(素晴らしい)とロベルトは簡単の声を上げた。

「あなたは一生懸命、勉強することを誓いますか?」とロベルトが私に聞いた。
「もちろん」と私は答えた。
「合格です。来週から、講義が始まります。帰り際に教科書を買っていってください。最初の章をやります
 から、一生懸命勉強してきてください」
逆転サヨナラ満塁ホームランのような感触だった。
私にはとても信じられなかったし、面接の時話したスペイン語もひどいものだった。
私は狐につままれたような思いで、「ポル・ケ?」(なぜ?)と思わずロベルトに聞いてしまった。
すると彼は、「スペイン語は私の方がかなりうまく話せるけど、数学はあなたの方がかなり解ける」と
私に答えながら、ウインクをした。
「チャオ! あなたに教えるのを楽しみにしていますよ!」とロベルトは私に声をかけ、
面接室から退室していった。
あっという間の出来事だった。

これが私とロベルトの最初の出会いである。
私はその後、このアドバンスクラスから、大学本科に進学するのだが、
大学当局に一生懸命推薦してくれたのがこのロベルトである。
大学に通っていた私は後に赤軍事件などから、いろいろな制約を被るのだが、
いつも相談に乗ってくれて、私を助けてくれたのがこのロベルトである。
私が帰国してからも、私とロベルトは付き合い続け、1994年に来日したときも
一緒に連れ立って新宿の居酒屋で夜が明けるまで痛飲した。
その彼も2003年にこの世の人ではなくなってしまった。
私は日本から、花束とメッセージを彼の家に送った。
彼の奥さんからその後、手紙をいただいた。
私のことは最後まで覚えていてくれたようで、日本を称して、ナカの国と言ってくれていたそうだ。

これを読んでくれている人は、私を非常に運の良い人間だと思っているに違いない。
しかし、スペイン人は誰に対しても、そういう愛情を注いでくれる。
それが彼らの宗教であり、彼らの掟なのだ。
もし日本人の人の中にそういう印象を受けない人がいるとするのなら、それはきっとその人が目に見えない
カーテンを自分のまわりに閉めてしまっているからだと私は思う。
スペイン人は宗教心に非常に厚い国民だ。
困っている人を助けるのは、人を見て良い部分を見いだそうとするのは、
彼らの教えであり、義務なのである。

そういうわけで私のマドリッドでのキャンパスライフは無事に始まることになった。
そしてこの後、日本ではぜたいに出来ない経験を味わうことになる。
                                                    (つづく)

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